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ー 速川 快 VS 紀里谷 誠 ー
「だって、速川快って、面白い名前ですよね。それに、この素早い行動。まさに『快速』っぽい。ははは」
紀里谷がそう言って笑うと、いつも冷静だった速川が、明らかにムッとした。
そして、紀里谷に向かって言った。
「あなたは、背は高いですけど、愚鈍そうで、『鈍行』といったところですね」
今度は、紀里谷が、ムッとなった。
「オレは、学生時代、アメフトの日本代表だったんだ。愚鈍じゃない! この快速野郎!」
二人は、睨み合った。
一触即発の雰囲気だ。
優介は、そんな二人を取りなすように、慌てて言った。
「速川さんも、背が高くて、カッコいいですよね」
それを聞いた、紀里谷が鼻高々に言った。
「オレは、185.5センチもあるんだぜ」
速川は、フッと鼻で嗤った。
「私は、185.8センチです。私の方が上ですね」
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