第二章 腐女子と初めてのデート

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「なに~! 3ミリしか違わねえじゃねえか!」 紀里谷が、怒鳴った。 「3ミリでも、上は上です」 速川が、冷静に言った。 優介は、この場のこの最悪な雰囲気をどうにかしようと、焦って綾乃さんを見た。 すると、綾乃さんは、紀里谷をぼ~っとした顔で、見つめていた。 「どうしたんですか? 綾乃さん?」 優介が訊くと、綾乃さんは、赤い顔で呟いた。 「本郷さん……」 「はっ?」 優介は、何のことか、分からなかった。 「本郷さん?」 「ええ……わたくしのバイブル『誘惑💓ガイズ』の主人公の御一人、攻めの本郷さんにそっくりですわんっ!」
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