第一章 幸福の天使は腐ってる?!

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ー速川 快ー 669e786c-9d45-4a38-a463-a5403346157e 「円城寺綾乃と申します」 と、何故か、綾乃さんの隣にいた男が答えた。 そうなのだ。 綾乃さんの隣には、仲人なのか、二十代後半くらいの、背の高い銀縁眼鏡を掛けた七三分けの男がいた。 「あの……あなたは?」 優介は訊いた。 「私は、綾乃お嬢さまのお付きの秘書の、速川と申します」 そう、銀縁眼鏡を押さえながら、速川が言った。 お付きの秘書?! そんなもんがいるなんて、綾乃さんは、何者なのだ? 速川は、スーツの内ポケットから、名刺を出して、優介に渡した。 「どうぞ、お納めください」 そこには、『円城寺グループ 特別秘書 速川快(ハヤカワ カイ)』とあった。 その時、「失礼いたします」という中年女性の声と共に、部屋の襖が開いた。 ここは、高級料亭の個室なのだ。
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