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「えっ?」
優介は、驚いた。
「腐ってるって、もしかして、この刺身がですか?」
優介は、運ばれてきた刺身を、まじまじと見た。
こんな高級料亭でも、腐ったようなものを出すんだ……。
優介は、分らないものだ、と思った。
そんな優介に、速川が咳払いをした。
「いいえ。料理ではございません」
「えっ? じゃあ、何が腐っているんですか?」
優介は、不思議に思って訊いた。
速川は、綾乃さんを見た。
そして、言った。
「こちらの綾乃お嬢さまでございます」
「は?」
優介は、ポカンとした。
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