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「だ、だめって……抱きついたんですよ!?」
「だめ! 暴力は絶対だめだよ、やめなさい」
「俺やって、やっと! 昨日! 抱きつけたのに! こいつ色々順序ぶっ飛ばして、抱きついて!」
「それでも、だめなの!」
わたしは祝井くんの手を握り、そっと抱き寄せた。祝井くんは、フーッ、と深く息をついた様子で、射抜くように男子を睨みつけている。嬉しいけど、少し猫みたいだな、と感じた。
「ごめん、この子どうにかしてくる」
祝井くんの頭を、こら・と小突き、飛び降りて怪我してない? とか、無茶しないでよ、許さないよホント、とかいいながら、わたしは祝井くんの腕を引いて駆け足で裏庭に急いだ。
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