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改易と言うと蟄居より重いらしく、切腹よりは軽い。滅すると言う点に於いては、天皇が満ちることである。宗家を畳むには口惜しいと言えば、蟄居だろうな。「暴君治まらば、栄えは留まることを知らない。その空前絶後の経済、資本のうねりは当然、化け物を生むんだ…。空輝…モデルメディシンも製薬会社がゾンビ企業化してしまってね。名前を変更したんだよ。その名も“サクラム”。人の憧憬や理想を体現、変態すると言う点に於いては更に進化したかな?あっははっ!空輝…最近サクラム使ってないよな。」雄輝は経済家であり、資本家。私に会いに来た理由はモデルメディシンを未使用で活動するな。と言う点に至るだろう…。遠慮がちだな。「あっははっ!サクラムか。雅な響きじゃないか?雄輝は確かにサクラム…モデルメディシンの配給元だったよな。まさか、私より目ぼしい輩に渡していたか?」私は事件性なりを考慮し、問うた。「あっははっ!逆だよ空輝…。僕より配給力のある人間に渡したまでさ…。華楽と言う女性。知ってるよな。」まさかの転売ヤー。雄輝の詰めの甘さがありありと滲み出て来るようだった。
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