KAMETOAME

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雄輝の話はしかし重みを増し、私は困惑していた。「サクラムを提供するには、この桃色バッチがいるんよ。ピンクサファイアで出来た桃色バッチ。通称桃色バッチだからな。正式名称は桜印(さくらしるし)だからな?汰んないからな?」雄輝は徐ろに…桃色バッチを私に見せた。ポケットから取り出したそれは、私を魅了していた。「なるほど…数限られた人間だけに許されたサクラムか…。知らなかったな。何だか、担がれた気持ちになるよ。」私は四次産業を止め、働こうと心に決めたのだった。「あっははっ!空輝…五次産業に来いよ。五次産業なら、戯けなくて良いし、嘗めたやつは殺しても良いんだよ。だからさ?断らないでくれ…この桜印を受け取ってくれ。」雄輝は真剣そのものだった。私はしかし、決めていた。「雄輝を殺すまでさ…。」私は深々と頭を下げ、桃色バッチを断ったのだった。 -完-
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