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賽は投げられた
琵琶湖大橋の歩道を2人並んで歩き始める。少しずつコメプラザと駐車場が離れていく。歩道はやや急な坂道になっていた。
『平らと違うんやね。』
「うん。なんかこの坂を歩いて行って1番高いところに展望台があるんやって。その展望台の下ぐらいを大きな船が通るんやって。」
『そうなんやー。』
フンフンと頷きながら琵琶湖を眺めるカノジョ。
「あの…突然やけど、歩きながらしりとりしいひん?」
『しりとり?突然やけどいいで!楽しそう!なんか小学生の時思い出すわ。』
「何で小学生の時思い出すの?」
『学校の帰りしな、しりとりよくしててん。』
「へー…。」
『私から初め言ってもいい?』
「いいで~!」
ーーー賽は投げられた!
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