夕日色の小悪魔

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義姉さんは童顔で、身長は俺より少し低い。 俺が言うのもなんだが、正直言って可愛い。 男子に人気で、義姉さんに連絡先を聞いているのを何回か見たことがある。 義姉さんは聞かれても、笑顔で華麗にかわして対応していた。 だが、しっかりしてそうに見えて抜けてる。 教卓に眼鏡を忘れるという初歩的なミスをしているからだ。 「教卓の上に眼鏡忘れてたぞ」 義姉さんは目の周りとスーツのポケットを触り、あっ…と今気付いた顔をする。 眼鏡には度が入っていないらしい。 目が悪いわけではなく、先生モードに切り替われるからという理由で眼鏡をかけていると言っていた。 「わざわざ届けようとしてくれたの?お姉ちゃん嬉しい♪」 パァっと明るい笑顔で、俺の元へ歩いてきた。
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