3

1/1

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ

3

 「よし、行こう」  気が付くとイヅアが私の手を掴んで笑っていた。  そこはいつもの洞穴の中で、これからイヅアと村まで行って、人間の食べ物を盗みに行くところだった。村では祭りの準備が進められていて、家に人がいないことが多くなっていたのだ。 「何かすごい宝物のお祓いをするお祭りらしいよ」  イヅアはそう言うと、鼻をすすった。  私はその顔がおかしくて空腹も忘れて一緒に笑ったんだ。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加