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残るは一週間。俺は急いでコロモ山へと向かう。
しかしその道中は厳しいものだった。
茨の道を進み、高低差の激しい心臓破りの坂を上ったり下ったり。
一夜を大きな砂漠の真ん中で明かしたりもした。
道中、こんな人と出会った。
「こ、ん、にち、はっ!」
「こんにちは」
彼は手に俺と同じゆたんぽを持っている。
チャプチャプいってるから帰路の途中なのだろう。
「がんば、ってね!」
「そちらこそ」
息も途切れ途切れになりながらも相手のことを労う気持ちはあっぱれだと思った。
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