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「律はとっくに二十を超えた大人だ。日本人は欧米人より若く見えるんだ」
「こんなキュートなシャトンちゃん。チアキ、壊しそう」
「――まだ、そういう関係じゃない」
「ノン! セックスなしで、パートナー? リツ、オーケー?」
今度は律に話題を振られて、その内容にどう答えていいのか困っていると千秋が嫌そうに鼻を鳴らす。
「余計なお世話だ」
「チアキ。オコル、イヤ」
「……怒ってない」
拗ねたような声にジルは聞きとれない単語をつぶやいて額に口づける。
子供をなだめる母親のようで見ていて面白い。
「で、いつまでこっちにいる?」
「病院の計画で 十日。ホテルに十四日、泊まる。エマとバカンスね」
「そんなに短くて身体は大丈夫か?」
「あっちはプロよ。オーケー言ってた。さっそく明日の十一時。オーケー?」
「それは構わないが……」
「チアキがイヤ、言ったら困る。ドキドキして飛行機、乗った」
「こっちも直前で計画変更するんじゃないかって心配した」
「ウィ。ダンナサマ言うこと、ちゃんと聞く」
「元、だ」
千秋が嫌そうに修正した。
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