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合格発表
それから、私は、高校生になり、Mayと出会えた。
長い時間が過ぎた。Mayは、東大法学部に入り、予備試験に合格して、在学中に、司法試験を受けた。
合格発表の日。
[ 瑠璃ちゃん、一緒に見に行って! 僕、どきどきするんだ。全問書けたから、大丈夫だと思うけれど。]
私は、Mayと手を繋いで見に行った。
Mayが持っている、番号札を見て、発表されている番号を見た。
[ あ! あるわ。May、良く見て! ]
[ あ、あった! 僕、僕、合格したんだ。]
Mayは、私を強く抱きしめた。
[ 瑠璃ちゃんのお蔭だよ。瑠璃ちゃんと
結婚するために、頑張れたんだよ。]
Mayは、泣いた。きらきら輝く瞳が綺麗だった。
その姿は、自信と誇りに満ちていた。
難しい、難しい、司法試験に合格したのだもの。
私は、父に電話をかけた。
[ あ、お父さん、高岡さん、合格したの。
凄いでしょう? ]
[ 見事だ! 実に見事だ。今日は寿司を食べて、合格祝いをしよう。]
Mayは、施設で育ったから、弱いところもあった。
でも、すっかり自信と誇りを、取り戻した。
Mayは、私好みのイケメンだけれど、ますます、素敵になった。
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