あなたに 第四部 誇り

合格発表

合格発表の場所で、嬉しくて泣いている、私とMayを見て

［ 良かったですね。僕も合格しました。］

［ ありがとうございます。おめでとうございます。］
Mayと一緒に言った。

［ 僕は、中央大学です。あなたは、東大ですね。］

［ え？ 分かりますか？ ］

Mayとその人は、握手をして、抱きしめ合った。
［ これからですね。お互いにいい弁護士になりましょう。］
と、その人は言った。

その人も、誇り輝いていた。きらきらの涙が見えた。

帰り道 ［ May、ますます素敵ね。］

［ あ～ 嬉しいからかな？ ］

司法試験の勉強も、試験も受けていない私には、わからない喜びだと思う。

私は、国家試験で、保育士の資格を取った。

司法試験とは、全く違う。

家に帰ると、祝杯の用意がされていた。

お寿司は、Mayと私が帰ってから、頼んだ。

［ おめでとう。健一君。］

［ ありがとうございます。］

［ 乾杯～ ］

Mayと私と継母は、サイダー。父は、ビールで、乾杯した。

Mayは、また泣いた。誇りに満ちた顔で。