Chapter:1 出会い

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「はい……」  対面すると身長差にビックリする。 (うわあ……180センチ超えてるのかな?30センチくらいの差がありそう)  実は私、背が高い人が苦手で怖いと感じてしまうんだ。 「トイレ貸してもらえるー? コイツ、漏れちゃいそうでぇ」  だけど、この人達はトイレに困っているだ。苦手だからといって邪険に扱うわけにはいかない。 「トイレですね、あちらですので遠慮なくお使い下さい」  私は外からトイレの方向を指差してお客様に伝えた……すると 「おねーさん、おトイレ手伝ってくんない?」  と、左側に居た男性がそんな事を言ってきた。 「へ? 手伝い?」  男性2人とも酔っ払ってて、明らかに成人しているのに、トイレを手伝うなんて意味が分からない。 「あはは♪ 冗談だよ、ジョーダン」  反応に困っていると、右側の男性がギャハギャハと下品に笑う。 「あ……冗談、なんですか」  どうやら揶揄(からか)われたらしい。 「おねーさん、っぽいから♪」  しかも「私が良い子っぽいから」という変な理由付きで。 「足元気を付けて下さいね」  取り敢えずその「良い子ちゃんっぽい」をスルーする事にして私はトイレを案内する。 「はぁい」
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