Chapter:1 出会い

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 結局トイレは茶髪の男性1人だけが利用して、その場に残った黒髪ロングの男性は私を頭のてっぺんから爪先までジロジロと見ていた。 (なんでこんなに見つめているんだろう? なんか嫌な気分になるなぁ……)  ジロジロの理由がわからなくても、気色悪く感じたのは確かだ。 「やめてくださ」  私は勇気を振り絞って拒否しようとしたんだけど 「どうしたん?」  トイレに行っていた方の茶髪男性が帰ってきてしまった。 (うっ……)  また大柄の男性2人に阻まれ、せっかく振り絞って出そうとした勇気も刺激を受けたヤドカリみたいにヒュッと引っ込んでしまう。 「おねーさん、よく見たらかわいーよ?」  ジロジロ見ていた男性が、トイレから戻ってきた男性に向かってそう言った…… 「!!」  ……人差し指で私の胸をツンッと突きながら。 「えー? マジ?」 「マジマジ♪ ほら見て。特にかわいーのがさ、おっぱいとおしり♪」 「ひぅっ……」  男性2人にサンドイッチされるように囲まれ、完全に萎縮する。 「『ひぅ』だってー♪ かーわいー♪ いじめたーい♪」 「ダボっとした制服からでもおっぱい丸いの分かるよー♪ ズボンのおしり部分もパッツパツ!」 「やっ……やだっ」
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