Chapter:6 初体験

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「あ、ここみたいだよ」  軌道修正から数分後、画像で見た外観の建物が俺達を迎えてくれた。 「そうなんだぁ♪ 確かに良さそうな雰囲気♪」 「だねっ♪」  俺ははなのニコニコに同調すると共に (カフェでのランチを200%楽しむっ! 俺に出来るのはそれだけだ!!)  力強くカフェの扉に手を掛ける。 「いらっしゃいませー」  店員が俺達の前に現れ、2名である事と禁煙席の希望を告げた。 *  座席について15分ほどして…… 「わぁ~ナポリタンスパゲッティだなんて久しぶりぃ~♪」 「確かに、なかなか食べる機会ないよねナポリタンって」  ガチで昭和感あふれるナポリタン2皿が俺とはなの間へと差し込まれる。 「美味しそ♡」 「うん……」  はなは満面の笑み、そして俺は引き()った作り笑いで「いただきます」の手合わせをし 「いただきまーす」 「いただきます」  フォークをケチャップ麺に絡ませる。 (くっ……)  200%楽しむはずだったカフェランチではあったんだけど、メニュー表を俺が手にし開いた瞬間「これははなに見せてはいけない!!」と察して無理矢理「本日のランチ」二つを店員に注文する羽目となったんだ。 (「割引券」って、この店の割引券じゃなくて、向かいにあるデカいラブホの割引券じゃねーかまさやんのヤロウ!!)  あまり汚い口調は使わない俺でも乱暴なツッコミを心の中でする。
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