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Chapter2:御礼ランチ
☆蒼side☆
*
(長岡……華子さん、かぁ……)
癒されたいと思って夜桜見物へと出掛けたら、とても可愛らしいお花を見つけた。
(可愛らしい女性だったなぁ……)
「蒼くんどうしたの? ニヤニヤしちゃって」
土曜日朝から張り切ってバイトしていたら、健人さんに背中をトントンされた。
「えっ?! ニヤニヤしてましたか? 俺っ」
ウキウキしていたつもりではいたんだけど、ニヤニヤの自覚は全くなかった。だから健人さんに指摘されて恥ずかしくなる。
「うん。してた。めちゃくちゃ」
「マジすか……」
「なぁに? なんかいい事でもあるの? まさかこの後にデート、とか?」
「っぇえ?!」
確かに今日は午前中だけ花屋の仕事をする。午後からは完全フリーで、まさにこの後あの夜に約束をした洋食ランチデートを控えていた。
「えっ?! デートってマジのヤツ?」
健人さんの予想はズバリそのものだったから俺の赤面は不可避で……
「っ!!!!」
声も詰まってしまったから健人さんにニヤニヤ返しをされてしまう。
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