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「良かったぁ~遅刻だけは絶対にしちゃいけないって思ってましたから」
「ふふふっ、俺もです」
顔を合わせて、自然と微笑み合う。
「ふふふ♪」
「えへ♪」
やっぱりお食事の誘いに乗って良かったと、改めて思った。
「じゃあ、行きましょうか! 私はチャコ……じゃなくて、店長と何回か行った事がありますから案内しますっ」
丸眼鏡の奥の目が、可愛らしい三日月型になったのに
「あ、実はですね……まだ食べに行った事がないだけで良く知ってるんですよ。お店」
「えっ? 蒼さんご存知の店だったんですか?」
驚き声と共にクリッと大きく丸く見開いたので、思わず頬が弛んだ。
「はい、オープン前の時間に花の配達をしてきたところなんです。俺、花屋でバイトしてるんで」
「そうだったんですね~!!」
「ですから、並んで一緒に行きましょうか」
「はい、並んで、歩きましょうね」
(エビグラタンも楽しみだったけどやっぱり華子さんとこうして会う事を本当に楽しみにしていたんだな……俺は)
ソワソワは消えて、心地よいドキドキが全身へと優しく広がっていく。
(華子さんとの時間を、思いきり楽しもう)
始まって早々、絶対に幸せいっぱいのランチタイムになると俺は予感していた。
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