Chapter2:御礼ランチ

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「お待たせしてしまいましたか?」 「俺もさっき来たところだから大丈夫」 「良かったぁ~遅刻だけは絶対にしちゃいけないって思ってましたから」 「ふふふっ、俺もです」  自然と目が合い、私も蒼さんもほぼ同時に微笑み合った。 「ふふふ♪」 「えへ♪」  助けてもらった御礼が今日叶えられて本当に良かったと思うし、微笑みのタイミングがピッタリ合ったのが凄く嬉しい。 「じゃあ、行きましょうか! 私はチャコ……じゃなくて、と何回か行った事がありますから案内しますっ」  嬉しすぎてずーっと微笑みあっていたいけど、今日のメインはお食事なんだから悠長にしているわけにもいかない。  私が今日席を予約している洋食店『jolie mante(ジョリー・マント)』の方向を指差し、足先もそちらの方へと向けると 「あ、実はですね……まだ食べに行った事がないだけで良く知ってるんですよ。お店」  蒼さんはクリッと目を大きく開きながら私にそう明かしてくれて、こっちが更に目を大きく見開かせてしまう。
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