Chapter2:御礼ランチ

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(アツアツのビーフシチューを食べて汗をかかないようにしなくっちゃ)  冷え症だからこの季節滅多に汗をかかないのに、今日ばかりはついそんな心配をしてしまう。   (もしかして私……蒼さんの事をとっても気になっているのかな……?)  御礼が目的のはずなのに、それとは別の意味合いも含めてウキウキしてしまう。 (あの時蒼さんが通り掛からなかったら、きっと私は…………。  だからすごく感謝しているし、あの時の蒼さんはとってもかっこよくて素敵って思ったし、今だって…………) 「華子さん、美味しいです。すっごく」  しばらく食べ進めていると、蒼さんが唇の端っこにホワイトソースをつけたままにしながら、私に向かってニカッと大きく笑いかけてくれた。 (あっ……) 「はい♪お気に召されたようで良かったです」  私も急いでニコッてしながら返事をしたんだけど (私……本当に)  それがキッカケで、自分の気持ちに確信してしまったんだ。 (私、あの夜蒼さんに一目惚れしちゃってて……今も絶賛蒼さんに片想い中なんだ…………)
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