Chapter2:御礼ランチ

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「物々交換ですか~……仲良しさんって感じですね」 「うん、仲良しさんって感じですよね。平日は店長が持っていって土曜日だけ俺が持っていって。俺にとってはコーヒーとポテサラが土曜の朝ごはん代わりなんです」 「じゃあ今朝ちょうどコーヒーとポテサラ楽しんだんですね」 「そうそう『土曜日は下手くその方だから配達譲る』って店長言って、俺が土曜日担当になったんですけど全然下手くそじゃなくてちゃんと美味しく淹れてくれるんですよ」 「なぁに、その、『下手くその方』って」 「マスターには双子のちっちゃなお子さんがいて、店員さんは妊婦さんなんですよ。普段からお店切り盛りしてる2人が大変だから土曜日は完全にお休みしてて、その代わりお2人の旦那さん達が代わりにお店手伝っているんです。お客さんの間では『土曜日はイケメンパパさん達の日』って言ってて、それもそれで人気あるみたい」 「そうだったんですねー! 知らなかったぁ」  コーヒーに舌鼓を打ちながらお互い笑いあって楽しく会話が出来ている。 (幸せ……♡)  とにかく今は幸せいっぱいで…… (コーヒー飲み切ったら終わってしまうのかぁ……寂しいなぁ)  この幸せがずっとずーっと続けばいいのにって、ワガママな事を考えていた。
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