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悲しみを含んだあおくんの笑顔を見つめていると、私まで悲しくなってくる。
「ごめんって謝らなくていいよ、あおくん」
それを言うのが精一杯だったんだけど
「ううん、こんな俺にキラキラとした金色の栗ご飯ご馳走してくれてありがとう。
たくさんの皮を剥いて、中の綺麗で美味しい部分を食べていたら、俺まで綺麗に浄化されたみたいな気持ちになったから」
あおくんが言い返した、その言葉に私はハッとして……
「ねぇあおくんっ! 確かにチャコ叔母さんは啓吾さんと『栗ご飯を若い世代に食べさせよう』って約束したよ。
栗ご飯にする為には、硬い鬼皮もその中の渋皮も綺麗に取り除いて中のやわらかくて甘い部分だけを使って炊き込みご飯にするの! だけどね、だけどね……!!」
私は、あおくんが栗の美味しさについて少しだけ思い違いをしていると感じたから、私はそう呼び掛けながら冷蔵庫を開けて……
「はな?」
「あのねあおくんっ! 栗はね、渋皮を上手く利用した食べ方もあるんだよ!」
私は、栗農家として生まれ育ってきたお姉ちゃんの彼氏さんが作ってくれた栗の渋皮煮の小瓶をあおくんに見せてあげる。
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