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「うん」
「食べにくい渋皮もね、工夫したいでこんな風に美味しく出来るんだよ。
渋みは取り除くけど……この渋皮を上手く活かすからこそ、こうして栗本来の風味を残した甘煮になると思うんだ」
「うん……」
「だからね、ついてていいんだよ。必ずしも、取り除かなきゃ美味しく食べられないってわけじゃないんだもん。私、あおくんの色々を聞いてね……感じたんだ。あおくんの優しさは、その色々を経験してきてるからこそ深みが出てるんだろうなって。辛い部分だって、私が話として聞いて優しく包んであげられたらあおくんはずーっとニコニコしたお顔になれるんじゃないかなって」
「……うん」
私の話に、あおくんは何度も頷いていて……
「だからね、これからもね……色んなあおくんを教えてね。辛い事や苦しい事は私と半分こして……私と甘くハグして、人生そのものを美味しいものにしていけたら良いなって思うの」
私の手をギュッと、温かくその手で包んできて……
「ありがとうはな、大好き♡」
目尻に涙を溜めたまま、ニッコリと微笑んでくれたんだ。
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