Chapter10:秋の味覚をご一緒に

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 ホッとしたから、お互い「あの時のゴム」の話題をポロッと口から出せちゃったし 「今日もさ、そのゴム……減らしちゃう?」  なんとなく甘い雰囲気になって…… 「うん♪ 減らしちゃう♡」  お互い、おでこをコツンとくっつけ……それから、チュッとキスをした。 「んっ……」 「んふぅ……」  緑茶で口の中がサッパリ出来たはずなのに、今日のキスはとっても甘く感じるし 「フワッと、いい香りがするね♡」 「うん♡」  ブランデーは入っていないものを開封したはずなのに、私もあおくんも、酔っ払ったみたいに目がトロトロだ。 「秋の味をお腹いっぱい楽しんだけど、はなをいっぱい食べたい気分だよ♡」 「ああぁん♡」 「はなったら、俺をモグモグしすぎだよ?」 「だあってぇ……別腹なんだもん♡」  窓の向こうが真っ暗になって、秋月の光が私達を照らしても…… 「んっ♡ はなぁ、おいし♡」 「私もぉ♡ あおくんのこと、もっともっと食べちゃうもん♡」  私達の口は、まだまだお互いを味わいたくてたまらなくなっていて……  気がつかない内に、翌朝になってしまったのでした♡
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