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「はな……」
俺ははなの背中にそっと触れて
「はなは俺の大事な彼女だよ、大切な存在だと思ってるし大好き。
今日だって忙しい時間をぬって俺のバイト中に来てくれて、ご飯の用意してくれてめちゃくちゃ嬉しいし感謝してるし、すっごく喜んでいて……それで」
はなに勘違いされたくなくて……今してる彼女の思い違いを正そうとしたくて、たくさんたくさん喋ってしまったら
喋ってる途中で、はなは腕をピッとまっすぐ出して人差し指を壁の方に向けて
「私よりも大事な女の人、コルクボードに隠して大切に大切に隠していたんでしょ」
「えっ? コルクボード?」
俺もすっかり忘れていたコルクボードの存在を、はなの言葉でようやく意識を向けて……
「あっ!!」
ようやく、はなが泣いている理由に気付いたんだ。
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