Chapter11:可愛いジェラシー

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「でも、掃除もキチンとしてくれていたから、敢えて私が細かな部分まで掃除したら逆にいけないなって思ったの。なんていうか……そういう、粗探しみたいな行動取りたくなかったし、必要以上に小物を動かして掃除してしまったらあおくんの気持ちを害してしまうかなって思って」 「そうだったんだ……」  彼女がそこまで話してようやく、「美月とのツーショット写真」ははなが無理矢理小物を動かして見たのではなく偶然見えてしまったのだと把握する。 「ご飯の準備する時にね、お尻がそこの壁にドンって当たっちゃって……」  はなは顔を俺の胸部分に押しつけたままの状態で腕だけを伸ばし、お尻が当たってしまったという壁の方向を指差す。 「ああ……」  その壁はちょうどカウンターに面していたので、衝撃で小物が倒れるなどして、コルクボードの隠れていた部分が見えてしまったのだという事を俺に理解させる。  
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