Chapter11:可愛いジェラシー

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華子(はなこ)side★ * 「はぁぁぁ……あおくんが忙しいって分かっているとはいえ、会えないのは寂しいなぁ…………」  桜並木の葉が紅く色付いていた日にお付き合いを初めて早や2ヶ月。 「寒いと余計に恋しくなるんだよね」 「うんうん分かるー! ちょうど読んでた小説にそういうシーンがあって、読んでたら体の奥がぎゅううぅぅって締め付けられる感じしたもん!」  私は紗羅ちゃん音羽ちゃんと一緒にキャンパス内のカフェテリアでレポート書きに取り組みながらそんな会話をしていた。 「えっ?! 音羽、小説なんて読むんだ!! 課題図書読むので精一杯だから、他の小説読む時間なんて無いんだけど!」 「息抜きにweb小説をね♪ スマホでサクッと読めちゃうからオススメだよ♪」 「いやいやそれって音羽が速読出来るからっ! 私は絶対に無理っ!!」  私の「寂しい」から始まった会話は何故か、「課題図書以外の小説が読めるか読めないか?」の話題に移って……
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