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「えー? 出来る出来る! ジャンルが全然違うからいけるよ! ねぇ華ちゃんならいけるよね?!」
イケる派の音羽ちゃんと……
「嫌っ! これ以上活字は無理!! 平仮名も漢字もキャパオーバーだって!! ねぇ華ちゃん! 無理だよね? だって全集読むの、あと半分以上残ってるんだよ?」
全然無理派の紗羅ちゃんとの視線が私に一挙集中しちゃって……
「ええとぉ………………結局、音羽ちゃんがぎゅううぅぅってなった小説の一節って、どんな文なの?」
どう答えて良いか分からず、会話の中で何気に気になっていた部分を質問すると
「おおぉう? 華ちゃん良いねー! 食い付いた?」
音羽ちゃんは目をキラッと輝かせて、スマホをササッと操作して
「ここ! ここのページ!! これだけでも読んでみてよっ!!」
……と、私に寄越してきた。
(グイグイ来るなぁ音羽ちゃん……よっぽど共感してもらいたかったんだなぁ)
音羽ちゃんのスマホを受け取った直後に紗羅ちゃんの顔をチラッと見やると、「私は読まないから!」「無理だから!」「読んだらドツボにハマるから!!」とばかりに首を左右に振り続けている。
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