Chapter11:可愛いジェラシー

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「用意早いね、あおくん」 「はなに断られるかなーとも思ったんだけどさ、大した重さでもないし『持ってきちゃえ』って」 「そっかぁ……今日のデートは映画だもんね、鍵くらいなら持ち歩けるよね」 「そういう事♪ 映画終わった後のランチでさ、鍵を渡すね」 「ありがとう♪」 (うひゃぁ……あおくん、行動早いなぁ。鍵持ってきてたんだぁ……)  実は断られる可能性があると思って私は持ってきておらず、自分の部屋の引き出しにしまったまんま。 (この状態で「私も合鍵交換考えてたよ」なんて言えなくなっちゃったなぁ)  これはもう仕方ない。そのままあおくんの提案に私も素直に乗った(てい)でいくしかなかった。 「映画楽しみ~♪」 「はな、『紗羅ちゃん達と夏に観た映画の予告編から上映楽しみにしてた』って言ってたもんね」 「そうなんだよ~! だって大好きな俳優さんが主演なんだもん♡」
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