Chapter11:可愛いジェラシー

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「えっ? えっ、えっ??!!」 (私を「今カノ」って思ってすらないのかも……私を「ご飯用意してくれる便利な人」って思ってるだけなのかも!!)  あおくんはビックリして戸惑っているみたいだけど、私の方がビックリしてるしパニック起こしてる。  私はそのまま土下座するみたいに身を屈めてワアワアと泣き声をあげた。 (昨日は合鍵交換して楽しかったのに……)  音羽ちゃんの話からアイデアを得て、私の合鍵を渡そうと思ったらあおくんの方から提案してきてくれるから、すっごく嬉しかった。  私とあおくんは考え方が似ていて通じ合っているんだと思ったし、あおくんも私の事が大好きで信頼しているからこそ合鍵を渡してくれたんだと信じていた。  昨日のデートだって鍵につけるラバーキーホルダーを楽しく選んだり使い方を話し合ったりして、すっごく楽しくてすっごく嬉しくて幸せいっぱいになれていた。 (それなのに……なんで……)  今の私は、昨日では想像もつかないくらい不信感でいっぱいになっている。
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