Chapter11:可愛いジェラシー

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コルクボードを見た瞬間、私の心が騒ついたのには理由があった。  私達は付き合って2ヶ月で、お互い知らない部分がまだまだあるんじゃないかって感じていたから。  合鍵交換をして、お互いの部屋を行き来するようになって初めて知る新たな部分を見知ってしまう可能性はあると多少の予測はしていたんだ。 「私ね……お留守番してる最中にこんな事も起こるかもしれないって思ったの。  お付き合い始めて2か月経って、お互いのお部屋に遊びに行く事もあるけど、まだまだお互いのお部屋の中で知らない部分がいっぱいあると思うから」 「うん……そうだよね。気遣ってくれてありがとう」  その予測はあくまで「あおくんはエッチな本やDVDを隠してるんじゃないか」程度の内容だったわけで、そのくらいなら受け入れる覚悟はあったんだ。でも実際見たのは元カノのミツキさんとあおくんとの楽しげなツーショット写真だったものだから、必要以上に取り乱してしまった。
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