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「だけどね……なんかね……あんな風に写真を他の小物で隠すみたいにされちゃうと、彼女として不安になるんだよ」
「うん」
あおくんを責めたいわけじゃないし、私の悲しみを荒々しくぶつけたいわけじゃない。だけど頭の中にあるモヤモヤは晴らしたいし、この問題はハッキリと解決したい。
「写真に罪はないけど、私がこの2ヶ月あおくんのお部屋へ遊びに来てここのテーブルでまったり過ごしている最中、ずっとあの写真はあんな風に貼られたままになっていたんでしょ?
写真の存在に気付いた時にね、ゾッとしちゃったの。コソコソ私とあおくんの様子をあの写真が見てたみたいな気分になっちゃって」
だからあくまで冷静に、真面目に向き合って理解し合いたかった。
「…………そっか……」
私の話にあおくんは真面目な表情で受け止め、頷く。
「しかもあおくんの隣に写っている元カノさん、すっごく美人さんで圧倒されちゃったっていうか…………なんか、私とタイプが全然違って『負けた』って思っちゃって」
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