Chapter11:可愛いジェラシー

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「信じられないなら、他の写真も見せるよ。あの時の写真……まさやんと一緒に写ってるヤツとか、4~5人で写ってるヤツとかももらってて、引き出しのどこかにあるはずだから」 「その中の一枚を、コルクボードに貼り付けていたの?」 「うん、その後で美月に片想いして、なんとなく願掛けのつもりで貼り付けてた」 (なるほど……願掛けの意味での貼り付けと「会いたいよー」だったのかぁ)  恋の願掛けなんてした事ないけど、当時のあおくんにとってはそれをしたいほどと願ったんだろう。 「…………そんなに大事な思いがあったのに、写真の存在忘れちゃったの?」  だとすると「忘れてた」にリアリティさが失われてしまうんだけど…… 「それも言い訳しようがないっていうか。美月と付き合えて嬉しかった気持ちももちろんあるんだけど、付き合い始めたら始めたで俺も美月とどう向き合っていけばいいのか分かんなくて。2ヶ月付き合っていたけど手を繋ぐくらいしか出来なくて。  コルクボードに貼り付けている写真すら直視出来なくて、キャラクターで埋めて隠していくようになっちゃって」
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