Chapter11:可愛いジェラシー

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「まぁ、そうだけど……」 「美月さんと今でも大学のお友達以上の関係でいたらイヤだけど、あおくんの話や態度を見ていたら『そうじゃない』って分かったよ。  ちゃんと理解したから、もうその写真をビリビリにしてポイってするのはもったいないんじゃないかなぁ?」 (写真に罪はないんだもん……2人とも、仲の良いクラスメイトって雰囲気で、とっても爽やかに映っているんだもん……)  確かにこの写真を発見した直後はカッと頭に血が昇ったし、色々と心惑わされた。  だけど、あおくんから写真を撮影した時の状況やその時の心境や……その後、現在の私との関係まで考慮したら、「せっかくの写真が可哀想だな」って思ってしまったんだ。 (今、あおくんはこの写真を見ても「会いたいよー」とは思わないわけだし、私を大事に考えてくれてる……。  私にとってはあおくんのその気持ちがすっごく嬉しいんだし、純粋に今のあおくんそのものを受け止めたい……) 「はな……」  背中側からぎゅううぅっと抱きついている私の姿をあおくんは優しい眼差しで見つめて、頭をナデナデする。
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