Chapter11:可愛いジェラシー

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「あおくん……じゃあこの『会いたいよー』がイタズラ書きってどういう事なの?」  「会いたいよー」が、あおくんではなくまさやんさんが書いたというのなら、というのが気にかかる。 「ああ、それはね」  あおくんは耳の後ろ側をポリポリと掻きながら 「まさやんって察しが良いんだよ。俺の考えてる内容を、俺の表情とかでピンとくるみたいで……」  照れくらいような恥ずかしいような……なんとも微妙な表情で私に説明する。 「察して、書いたの?」 「そうだね。美月の隣に座った時の俺、めちゃくちゃ嬉しそうにしてたらしくてさ……『好きになってるんじゃないの?』って言いながら『会いたいよー』の字が書かれた状態で俺にこの写真を渡してきたんだよ」 「既に書かれた状態で渡されたんだ?!」 「そう。まぁ、間違ってはなかったっていうか……正確にはまさやんにそう言われて『好きになってるのかも?』って思うようになったし、実際美月は美人だからなんか浮かれたっていうか」
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