Chapter:12 クリスマスの夜に

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Chapter:12 クリスマスの夜に

(あお)side☆ *  クリスマスイブ。時刻はもうすぐ20時になろうとしている。 「うーん……何がいいんだ…………?」  2時間後にははなの家へ行って2人きりのクリスマスパーティーをするっていうのに、俺は未だ彼女へのクリスマスプレゼント選びに苦戦していた。 「どうしよう……あと何を選べばはなは喜んでくれるんだろう……」  俺は紙袋を一つ手にしたまま、商業施設をもう3周ほど歩き回っている。 「ああ~こんな事なら予算設定のルールなんて立てるんじゃなかったぁ……」  とうとうしゃがみ込み、頭を抱える俺。 「1000円下回るならまだしも1300円下回るってスゲー微妙じゃないか……彼氏なのにめちゃくちゃ情けねぇよぉ。  はなと決めた予算は5000円で、ネットで探して見つけたストールをこの店で買ったらセールでお得に買えちゃって2700円とか……いつもなら嬉しいんだけど今はぜんっぜん嬉しくないぃ~~~」  今日はイブというのもあってこんな時間でも施設内は賑わっていて、しゃがんでブツブツ言ってる俺への視線も多々感じる。
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