Chapter:12 クリスマスの夜に

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「チキンは上手にあたためが出来るか不安だったからまだしてないんだ。だけどシャンメリーとケーキはちゃんと冷蔵庫で冷やしてるよ!」 「おぉ~!! 約束通り買い出し行ってくれたんだね! すっごく助かる~♪」 「予約してたのを受け取るだけだから簡単な約束だよ。破りたくても破れないって!」  はなは本当に優しい。チキンやケーキのお使いなんていう軽い内容でもめちゃくちゃ褒めてくれるし 「でも嬉しい♡」  めちゃくちゃ喜んでくれる。 「えへへ♡」 「えへへ♡」  こうして2人顔を合わせて笑い合うのも俺とはなの定番になっているし、改めて「はなとお付き合い出来て最高に幸せだ」と、喜びを噛み締めていた。 「あっ、あのね。実は私、澤村くんとだいぶ仲良くなってきたんだよ」  チキンを温めている間に、はなは世間話のノリで「澤村」の名前を出してきた。 「えっ? 澤村って澤村だよね?」  ……澤村といえば先月の件を思い出す。
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