Chapter:12 クリスマスの夜に

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  「チョコレートケーキ、美味しいね~♡」 「うんうんっ! 大人のケーキって感じで美味しいね♡」  定番のチキンも美味しかったけど、クリスマスケーキもとっても美味しかった。 「私ね、店のノルマもあるから去年も今年も一つケーキを買ったんだよ」 「えっ?! ケーキ買ってたの?? だったら俺、予約しちゃダメだったんじゃない?」  フランボワーズソースがかかった部分を愛おしそうにフォークで(すく)いながら話すはなに俺はビックリする。 「ううん、いいの。ケーキは昨日受け取って既に小分けして冷凍済みだから」 「冷凍保存してるの?」 「そうだよ、だからあおくんが私の冷蔵庫開けた時ケーキの存在に気付かなかったはず」 「確かに……」  そう言われてみればその通りだと思った。 (あの冷凍スペースにホールケーキ一つ分かぁ……うん、余裕で入るよなぁ絶対に)
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