Chapter:12 クリスマスの夜に

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「!!!!」  これがギャグ漫画だったら、俺の脳天は活火山のように噴火しただろう。 「見たいよ……そりゃあ」  でも現実は情けなく、彼女を直視出来ないまま弱々しく返答するしか出来なくって。 「じゃあ、脱衣所で着けてくるねっ! 待っててね♪ あおくんっ!!」  黒ブラをムギュッと可愛らしく掴み、俺との手繋ぎをスルッと外したはなは、ノリノリのテンションでクルリと背を向けるなりまたトテトテと向こう側へと行ってしまった。 「…………」  色んな意味で緊張の糸が切れた俺はそのままベッドへバタッと仰向けに倒れ込む。 「クリスマス……イブ、だよなぁ」  俺が初めて経験する、恋人との聖夜。 (そういえば、ショーツの色よく見てなかったなぁ……最初から黒いの履いてたのかなぁ)  はなが黒いブラを着けてベッドインするのは、きっと既定路線だったんだ。  俺と同じくはなも#恋人との聖なる時間__・__#を強く意識して、色々と俺に気を遣ってくれていたのだろう。 (始める前から刺激強すぎだよ、はなぁ♡)  クールにはなをリードしてあげたくても、既に身体のどこもかしこもアチアチで…… (我慢出来ないよ、もうっ……)  最も熱くしている股間の脈打ちを静かに感じながら、黒いブラとショーツに包まれた彼女がベッドにトコトコ戻ってくるのを待つ。
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