Chapter:12 クリスマスの夜に

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 多分あおくんとしては昨日のイブに私と色々お出かけしたかったに違いない。だけど私はイブにバイト休みしにくい業種で、おうちクリスマスにするしかなかった。  それはそれでもちろん楽しかったし幸せなクリスマスの夜になったんだけどあおくんの本音はどうだったのかなぁ……なんて、内心気になっていた。  大混雑してる中買い物して残り少ない座席を探すとなるとかなりしんどいイベント参加になったに違いない……その点、今日の落ち着いた雰囲気を見る限りは「昨日じゃなくて良かった」という気分にさせる。 「よしっ! お料理もホットチョコもゲット♪」  私は片手にホットチョコレート、もう片方の手には渦巻き型のソーセージが乗った大きな紙皿を持った状態であおくんの姿を探す。 「あおくん、まだ注文中かな?」  キョロキョロしていると、あおくんのニコニコ顔が視界に入って 「あ♡ あおくんこんなところにいたぁ♡」  私が立っている場所から近い席を確保してくれていたので喜びながら駆け寄る。
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