Chapter:12 クリスマスの夜に

44/79
前へ
/693ページ
次へ
「うんうん♡ 私もすっごく嬉しいしすっごく幸せ♡」  私の「すっごく」にあおくんは更に喜んでくれる。 「じゃあ飲んでみよっか♪」 「うん! せっかくのあったか飲み物だもんね」 「そうだよ~」 「じゃあ早速、いただきまーす」  私がマグカップに口をつけるのを確かめた上で 「ふふふ♪」  あおくんもコクっとホットワインを飲んでみる。 「「ふわぁ~」」  同時にほわほわの白い息と共にため息が出て 「「えへへ♡」」  同時に照れ笑いして幸せ気分に浸る。 「ね、あおくんの中身ってワインなんだよね? あったかいワインってどんな感じ?」  中身が違うからか、同柄であっても私のスーベニアマグとあおくんのとでは色が違う。 「ああこれ? そうだねーお砂糖やフルーツやスパイス……色んな味や香りがするよ」  あおくんは水色のマグカップを持ち上げながら説明してくれたんだけど 「色んな味と香りかぁ。普通のワインをあっためただけじゃないんだね」 「うん、しかもこれはノンアルコールワインだし」  ……と、意外な点を口にした。
/693ページ

最初のコメントを投稿しよう!

48人が本棚に入れています
本棚に追加