Chapter:12 クリスマスの夜に

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「えっ?! ノンアルコールワインなの?」  てっきりアルコール入りの普通の赤ワインだと思っていたからめちゃくちゃビックリしてる。 「え? 逆になんでアルコール入りだと思ったの?」  っていうか、あおくんがそんな発言をする事自体がビックリで…… 「いやいやいやいや、あおくんお酒飲めるじゃん! 20歳過ぎてるんだから!!」  なんで今ノンアルコールワインを飲んでいるのか、全く意味が分からない。 「えっ? 昨夜だって飲んだのはグレープジュースや炭酸飲料だよ?」 「それは私とシェアしたからじゃん! まだ19歳の私と飲み物をシェアするのと、今日みたいにそれぞれ注文したのを飲むのとでは違うよ?  あおくん、今日くらいはお酒飲んじゃえば良いのにぃ……」  確かに昨夜のおうちクリスマスではノンアルコールを2人で楽しんだ。でもそれはまだ20歳の誕生日が来てない私に配慮しての行動だと思っていた。 (今日は飲み物シェアしないのに……あおくん、今日くらいビールやワイン飲んじゃえば良いのにぃ) 「あのね、はな……」  なのにあおくんはニコニコと優しく微笑んで 「はなは俺の誕生日が何月か知ってるよね?」  って訊いてきたんだ。
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