Chapter:12 クリスマスの夜に

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 あおくんは本当に優しい。クリスマスデートの最中でも、すっごくすっごく私に優しくしてくれる。 「あおくん……」 「まぁ、今の時代はノンアルのバリエーションが豊富だからさ、全く苦にならないんだよ。今もノンアルのホットワインを飲んでるけどアルコール入ってるんじゃないかってくらいに満足感あるし」  20歳未満の私に合わせてノンアルホットワインにしてくれているんだけど、それを飲んでいる彼の様子には全くの嫌味がない。 「あおくんが美味しく飲めてて満足なら、私も嬉しいけどぉ」  私はチョコレートスプーンをかき混ぜながらミルクに溶かして、またコクンと飲むと 「はなが嬉しいなら何よりだよ。俺は単純に、はなには心地よく俺と食事してもらいたいって気持ちがあるの」  あおくんもコクンと飲んで頬をほっこりとピンク色に染める。 「そっかぁ」 「うん、スパイスの効果かな?実際体がジンジン熱くなる感覚あるからね。アルコール飲んでるみたいな火照りを感じるっていうか」
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