Chapter:12 クリスマスの夜に

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(あったかいけど……酔ってはないんだよね?)  私の前では絶対にお酒を飲まないから「#素面__しらふ__#のあおくん」しか知らない……けど、逆に「酔っているならすぐに気付く」とも言える。 (ニコニコしてるし、いつものあおくんって感じもあるからなぁ)  だから、あおくんは私に話したまま今もノンアルホットワインを注文してはコクンコクンと飲んでいるんだと……そこは間違いないはずだ。 (ノンアルとはいえ、19歳の私がまだ手をつけちゃダメなヤツなのかも)  アルコール耐性が全くない私があのホットワインを飲んでしまったらそれこそ体中がアチアチになって酔っ払いみたいな雰囲気になってしまいそうで「やっぱり飲まなくてよかった」という気持ちになる。 「あおくんはまだまだ飲む?」  あっという間に4杯目のホットワインを飲み切ってしまったあおくんに私がそう質問すると 「そうだなぁ……一旦トイレ行って、またお代わり頼もうかな」  そう言って立ち上がる。
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