Chapter:12 クリスマスの夜に

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「そっかぁ、確かにトイレ行っといた方がいいかもね」 「はなはどうする?」  あおくんは座ったままの私を見下ろしながら優しく聞き返してきたから 「トイレはまだ行かなくて良さそうなんだよねぇ。雑貨を見に行ってみようかなって思うよ」  食べ物飲み物は堪能出来たから、今度はオシャレなランタンやスパイスリースのお店を覗いてみたいと正直に伝える。 「それ良いね! はなは雑貨大好きだし、ゆっくりお買い物しておいでよ」  あおくんは私の言葉にウンウン頷いて「出掛けておいで」快く促してくれた。 「うんっ♪ じゃあ行ってくるね!」  私も立ち上がるとあおくんはニコニコしながら手をヒラヒラ振って 「楽しんできてね♪ 俺はもう少しホットワイン楽しむから」  と、トイレから戻って5杯目の注文をしに行くようだった。 「うんっ!」  私もニコニコで振り返しながらクルリと背を向き…… (5杯目かぁ~相当気に入ったんだなぁ♪ あおくんの「好き」をもう一つ知れて今日は良い日だぁ♪)  あおくんの新たな好物を発見出来た嬉しさを噛み締める。
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