Chapter:12 クリスマスの夜に

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(約束したけど!! でもそれって今のタイミング??!!)  あおくんにギュウッと手を握られたまま、本館入り口の前で立ち尽くしたまま……あおくんはニコニコ、私はアワアワしちゃっている。  そしてそんな最中、私達を不思議そうな表情でチラ見しては建物の中に入っていくカップルも居て………… 「ね、モタモタしてると別館になっちゃうよ?  別館も良かったけど、入れるなら本館の方が良くない?」  追い討ちをかけるかのように、あおくんが可愛らしく誘ってきたものだからもう、私の心はきゅんきゅんきちゃって…… 「そうだよねっ、せっかくのクリスマスだもんっ! 早く入んなきゃねっ!!」  半ばヤケクソ状態で返事をするしかなかったんだ。
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