Chapter:12 クリスマスの夜に

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*  翌朝、目覚めると…… 「はな……」  目の前にあおくんが居て、私の名前を呼び掛けてくれたから 「あおくんおはよ」 「ごめんなさいっ! ほんっとうに!! ごめんっ!!」  さっきまで添い寝ポジションをとっていたあおくんがガバッと起き上がり、マットレスの上で土下座してきた。 「えっ? えっ、え……?」  あおくんの全裸土下座……っていうか私も全裸なんだけど、目覚め直後に繰り広げられた奇妙な様子に目を白黒させてしまう。 「俺、多分……いや! 絶対に酔ってた!! めちゃくちゃ酔っ払ってた!!」  顔をあげて「昨夜酔っ払ってた」と自覚するあおくんのほっぺは真っ赤っかで 「はな、本当にごめんなさい! まだ19歳のはなの為にノンアルコールワインを注文したはずなのに手違いでアルコール入ってる方を飲んでいたんだと思う!」 「……」 「俺も分からなくて、でも美味しくて5杯も飲んじゃって……それで」  私もクリスマスマーケット会場に居る時はあおくんが酔っ払ってるかまでの確証は得てなくて、ホテルの前まできて「もしかして」と思った。 「あおくん……」 「絶対に絶対に、やり過ぎちゃったよね。本当にごめんなさい!!」  
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