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「来月20歳になるけどさっ、私は節度を持ってお酒と向き合おうって思うの。
だってチャコ叔母さんがこんな感じなら来年も再来年も私が店長代わりとなって従業員さんのサポートしなくちゃいけないんだもん」
「従業員さんのサポート? はな、この三日間そんな事までしていたの??」
……けど、バイトの範疇を超える内容までしていたと知りビックリする。
「一応ね、本部から応援は来てたの。だけど直営店じゃなくてオーナー店だから私がチャコ叔母さんの代わりしないといけない局面も出てきて」
「そうだったんだ……」
あらためて、親戚が店長で姪が従業員になっている苦労を知ったというか。
(今日はちょっとの時間しかデート出来ないけどはなに精一杯喜んでもらわなくちゃ)
せめて俺と過ごすこの時間だけは癒されてほしい……そんな事をはなに願った。
「着いたよ、はな。ここが昨日電話で話した神社」
待ち合わせ場所から徒歩10分ほどの距離に、今回の目的地があった。
「うわぁ……大きな鳥居!」
「本当だね! 俺もここに来たのは初めてだよ」
1月3日の午後だから、参拝客が絶えずこの鳥居をくぐっていく。
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