49人が本棚に入れています
本棚に追加
/693ページ
「今まで初詣した事なかったのに、わざわざ有名な神社を調べてくれてありがとうあおくん」
「いやぁ……どういたしまして」
一人暮らしをして5年。色々あって初詣してこなかった俺だけど、今年は大好きなはなと絶対にお詣りしたいって思って初詣スポットを調べておいたんだ。
「私は去年チャコ叔母さんと三が日を過ぎてから桜並木のそのまた向こう側にある神社へ初詣行ったんだけど、ここまで大きくないし参拝客も少なめだったんだよね」
「今年は俺がはなとの初詣を先に予約しちゃったね」
「いいのいいの! 昨日の夜チャコ叔母さんに連絡したらへべれけ声で『いいよぉ~』って言ってたし」
「ははは……じゃあ遠慮なく初詣出来るね」
はなが律儀に久子さんへ「あおくんと初詣行っていい?」って了解得ようとしたと知って微笑ましく感じたし、久子さんのへべれけ声のマネがすごく可笑しくて鳥居を潜る前から楽しい気持ちになる。
「じゃあ、はぐれないように手を繋ご♡ はな」
「うん♡ ギュッて、繋ぐね♡」
俺達は強く手を握り合い……
「鳥居に向かってお辞儀するんだよね?」
「真ん中通ってはいけなかったよね?」
お詣りの最低限のマナーを確認し合いながら仲良く本殿へと向かう。
最初のコメントを投稿しよう!